tarotarotaro勉強の場

ライター修行のためひたすら書きます!

昨日はよく寝た。毎晩になるとなにもやることがなく、へばってしまうので、6時半から、寝床に入る。普通に考えて、何かしていればいいんのでは、と思われるかもしれないが、なぜか夜になると、頭が重くなり、なんにもやる気がなくなってしまうのだ。本当に困ったものだ。

 

昨日は佐久間食堂の「鴨南蛮そば」を食べた。かなり美味しかった。鴨肉の甘味が汁に沁み込んでいて、大層なお味だった。で、相も変わらず、定食屋で雑誌の適当読みをしていたら、ビッグコミックオリジナルで「カレーマン」なる漫画を見つけた。主人公はカレーに命を捧げる、中年男性、天然パーマの髪の毛をオールバックにしている、ちょっとダンディ系のおっさんだ。

 

で、こんな感じで始まる。二人のOLが食堂で話をしていると、「カレーはインドの食べ物ではないんだ!」とダンディがいきなり声をかける。そこから物語が展開していく。

 

つらつらと、前口上があって、ダンディ系にのせられたOL二人は東京の二つのカレー屋に食べ比べをしに行くことになる。一店は北インドのカレー。もう一店は南インドのカレーだ。北インドのカレーが日本で好まれるドロドロとしたカレーだったか、南インドのカレーが、スープのようなカレーだったか、は忘れたが、そのどちらであることは間違いない。

 

それでOL二人d食べ比べの旅に出る。美味しいと「ほふほふ」と言って、顔を和ませる。カレーの描写がさすがに年季の入った漫画家なので、とてつもなくうまそうだ。わが地元でも「スパイスカレー」なるものが流行っているそうだが、都市に行かなければたべられないで、いかんともしがたく、食べれていない。(一説によればスパイスカレーはたいしたことなく、単なる流行りものという説もあるようだ)

 

で、読んで、鴨汁そばを食べた。相変わらずいつものように、白髪ちびやせっぽちのお爺さんが定食を食べている。びっくりするかもしれないが、このお爺さんと私は同級生なのだ。真面目でクラスの取りまとめをしていた。成績優秀の優等生だが、ヤンキーからも一目置かれる、といった、キャラクターを演じていた。(現にたしかに、そうだったのだ)このお爺さんが毎日のように、私とファッション対決をしに、佐久間食堂にやってくる。

 

オシャレ対決なるものは、誰でもやったことがあるだろうが、このお爺さんと私のファッション対決なるものは勝負をする前から決しているのである。私が、10代や20代のオシャレ番長に絶対勝てないように、この男も見た目的に20代くらいの私には絶対に勝てることはないのうだ。」(人は老いるたびにキラキラしたものを失っていく。若い人間もいずれは朽ちていく。必ず老いるがゆえの刹那のきらめきが若者にはある)

 

で、同級生対決には圧勝した。お爺さんは少し涙ぐんでいる。私は珍しく、ホットコーヒーを飲んでいた。定食屋でコーヒーなんてと思われるかもしれないが(現に私もそう思っていた)しかし、かなりうまいコーヒーを出すことが判明した。コーヒーを飲みながら、漫画を読む。至福の時だ。

 

帰り際に珍しくホットコーヒーを頼んだ私に、給仕におばさんが話しかけてきた。「コーヒーおいしいでしょ」と。なるほど、この店の自慢のコーヒーだったのか、合点がいった。

 

ビッグコミックオリジナルには私の好きだった。「風の大地」というゴルフ漫画の連載終了のお知らせが載っていた。作画担当の風間エイジが亡くなったのだ。原作者の感謝の言葉が載っていた。この二人がタッグを組んで30年近くになるだろうか。様々なゴルフ漫画を描いていた。私もしこたま楽しませてもらったものだ。ご冥福をお祈りする。定食屋からでると、外は雪が降っていた。