塾長

中学の時、塾に通っていた。そこの塾長は恐ろしくて仕方なかった。筋肉がハンパナイ。よくコーヒーの空き缶を片手で握りつぶして、生徒を怖がらせていた。

こんなことがあった。自分が少し遅刻していったとき。そいつは、据わった目で俺に近づくと、思い切りビンタくらわせた。痛かった。ビビって身体が硬直した。

またこんなこともあった。宿題をやってこなかった男の落第生に途中で帰れ！と罵り、帰らせた。生徒は泣いていた。

また、女子生徒も被害にあった。その生徒もできが悪かった。塾長にさされて、何度も間違えた回答をしているとそいつはは近づいていき、その生徒の机の上のものを全部叩き落とした。その生徒がすごい可哀想だった。

そして、極めつけは、蹴りで壁に穴を開けたことである。なんと、またしても宿題をやってこなかった生徒にブチキレて、いきなり、後ろ蹴りをかまして白い壁にくつがたの穴を開けてしまったのだ。ビビった。

しかも、そいつの捨て台詞が、この穴はお前のせいで開いたんだからな、お前が悪いんだぞ、というものだった。

すごい先生だった。