ハげる育毛剤
「パパ、これがハげる育毛剤よ」
「おお、これだ、これ!これをまってんだ!」
「パパ、ずっとはげたかったもんね」
好子は涙していた。年男は早速頭に添付した。効果が楽しみでしかたなかった。
数週間がたった。年男の会社の後輩の吉田が話しかけてきた。
「先輩、なんか最近髪薄くなりましたね」
「そうか!」
年男は喜んだ。ハゲに近づいてきた。やったぞ!
「先輩、育毛剤かなんかつけたそほうがいいじゃないですか」
いや、もうつけてるし。最強の育毛剤を。
さらに数週間瓦たった。髪の毛は見事に全部抜け落ちた。
「やったー!」
年男は鏡に映った自分の姿を見て涙した。好子も一緒に泣いてくれた。
会社の同僚たちも驚いた。年男は得意げだった。しかし、ある日俊雄殺人を犯してしまった。年男じまんのハゲ頭に泣く泣くカツラをかぶり海外に逃亡した。よし子は泣いた。