コミニュケーション

彫ったものがそれなりに形になってきた。まあ、腕のバランスを崩してしまったが、当初想定した以上にできているので良いだろう。

仏像彫刻教室は皆あんまり親しくないんだよな。都会人の表面上の付き合いというか。みんな、誰とでもうまくやるが、深く付き合おうとしない。感じるのは話題がテレビのニュースなどだ。都会人はメディアとの親和性が高く、スマートな振る舞いをする。

一方、作業所のある田舎だ。こちらはコミュニケーションが密だ。というかちょっと普通じゃない。悪口とか平気で言い合う。中学みたいだ。勝手な考えだが、これは田舎に極端に娯楽が少ないことが関係しているんじゃないか。田舎の人間は楽しみを人間関係に見いだすしかない。

そして、自分の地元は丁度その中間地点に位置している。確かに、コミニュケーションもその中間のような感じを想起させる。上っ面のコミュニケーションも取れるし、それなりに親密な付き合い方もある。まあ、地元に住んでるから、対象が若干ぼやける感じもあるが。

あんまり、関係ないが仏像彫りはブライドが高い。講師同士で腕を競いあっている。70近いおじいさんが。たとえば、

「たいしたものも彫れねえのに！」

「吠えてろ！」

とかマジで言い合う。どちらも先生。どちらを立てたらいいかわからなくなる。