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下位文化論文

1950年代の社会学では、都市化にともない親密な繋がりが衰退すると考えられた。ワースはこの親密な繋がりを第一次的関係と呼んでいる。

 

都市化、人口の密集が始まると第一次的関係が衰退し代わりに対二次的関係が強まると考えられた。それは、店員や行政の窓口のとの皮相的非人格的人間関係を指す。

 

こうした問題は、この時期の社会学の共通して意識して持たれた課題だった。1950年頃までは、ワースの住むアメリカではヨーロッパからの移民の数が増え続けていた。そこで、伝統的な第一次的関係の衰退による、共同体の解体が問題視されたのである。

 

しかし、1950年代以降、こうした社会学の共通した課題に対して異を唱える意見が多くなった。フィッシャーの下位文化論などである。

 

それは都市化よって、人間関係の変容は見られないとする新たな意見であった。人格的繋がりは、都市でも依然として強く見られるというものであった。

 

下位文化論では、人口が密集すると、都市度が上がり、下位文化が発展しやすくなると考える。そこには、様々な下位文化が生まれる。なかには通念から逸脱したようなものもある。   

 

そんな中でそうした下位文化を媒介とした友人的ネットワークが発展するという。友人的ネットワークは、ネットワークのなかでもっとも選択的なものと考えられる。

 

こうした、ネットワークは新しい人間関係を構築し、新たなコミュニティを築く。こうした議論は日本の都市にも当てはめて行われた。その結果、日本の都市でもある程度の妥当性を持って当てはまるとされたのである。